コンテンツマーケティングのKPIと目標設定|目的を達成するためのKPI設定

コンテンツマーケティングのKPIと目標設定|目的を達成するためのKPI設定コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングを動画で理解!【基礎からサービス紹介】

コンテンツマーケティングはWeb広告のようなデジタルマーケティングの手法の一つとして、普及しつつあります。

コンテンツマーケティングで大きく結果を出すことは、インターネット広告よりも難しいとされており、全く効果が出ないままやめてしまう企業も多くあります。

コンテンツマーケティングを成功させるためにはKPIをしっかりと設定して、KPIの進捗を参考にしながら運用をしていく必要があります。

KPIを設定せずに運用するとなると、コンテンツマーケティングがどこまで進んでいるのか、将来どれくらい結果が出るので、現在の改善点はなんなのか、といったことがわからず、闇雲にコンテンツ作る続けることになってしまいます。

今回はコンテンツマーケティングのKPIの基本的な項目、目的、目標達成のためのKPI設定の方法、設定したKPIを達成する方法まで、ご紹介していきます。

基礎的な部分から解説していきますので、1つ1つ確認していきましょう。

コンテンツマーケティングで使われる基本的なKPI

KPIとはKey Performance Indicatorの略で、重要経営指標や重要業績指標とも言われます。

コンテンツマーケティングのKPIとはプロジェクトの目標を達成するために、参考にすべき各ポイントを数値化したものと理解すると良いでしょう。

企業によりコンテンツマーケティングをおこなる目的、目標は様々です。

また、検索エンジン経由でアクセス獲得を狙うものか、SNSでの拡散を狙うものか、といった方法も違いますが、まずは一般的なコンテンツマーケティングで利用される基本的なKPIをおさえておきましょう。

  • コンテンツ本数
  • CTA数
  • アクセス数(PV数)
  • ユニークユーザー数(UU数)
  • サイト滞在時間
  • 回遊率
  • SNSのlike、share等の数
  • コンバージョン率
  • コンバージョン数
  • 受注率
  • 費用対効果、投資対効果

コンテンツ本数

コンテンツマーケティングを始める計画段階や、運用中には年間、月間でどれくらいの本数のコンテンツを制作、発信するかの計画を立てると良いでしょう。

ある程度の数のコンテンツがないと、コンテンツマーケティングとして成立しないということもあるため、あらかじめ大まかなコンテンツ本数のKPIを決めておきましょう。

コンテンツ制作の本数のプランニングを行うことで、どの期間でどれくらいの制作費用がかかるか、といったことも見積もりやすくなるため、進めやすくなるでしょう。

コンテンツの種類は記事、画像、動画とありますが、それぞれ別のKPIとして管理するとより細かく、費用の見積もりもできるでしょう。

CTA数

CTAとはCall To Actionの略で、一般的に自社サイトに訪れたユーザーにとってもらいたい行動を促すための要素です。

例えば資料請求をして欲しいのであれば、記事の読み終わりの部分で資料請求ボタンを設置したり、お問い合わせフォームを設置したりします。

コンテンツマーケティングではこのCTAのバリエーションの豊富さが大切な要素になります。

例えば、「〇〇 事例」というキーワードでサイトに流入してきたユーザーに対して、自社商品やサービスの資料請求やお問い合わせのCTAを設置しても、いまいち効果はないでしょう。

一方、「〇〇業界の〇〇の事例集」といった役に立つ、かつユーザーの欲しいホワイトペーパーを準備しておいてそのダウンロードを促すCTAを設置していると効果的だと考えられます。

見込み客のニーズを深く想定して、様々なニーズに対応できるCTAを準備しておくことでより多くのコンバージョン率を獲得することができます。

アクセス数(PV数)

コンテンツマーケティングWebサイトに対する総アクセスの数です。

PV(Page View)数とも呼ばれます。

基本的にはアクセス数は多ければ多いほどプラスに働くため、アクセス数は基本的なKPIとして把握しておくべきでしょう。

ユニークユーザー数(UU数)

ユニークユーザー数はサイトに何人訪問者がいたかというKPIです。

PVとUUをKPIとして追ってサイト自体にどれくらいのボリュームのアクセスがあるか、というのを追っていくことが多いでしょう。

純粋に何人のユーザーがアクセスしたか、をみたい場合にはUUを重視するようにしましょう。

サイト滞在時間

サイト滞在時間は各ユーザーがどのくらいサイト内でコンテンツをみてくれているか、を計測するKPIです。

コンテンツは顧客の役に立つ良質な物を作る必要がありますが、どれほど良質かということに関しては主観、客観含めて判断が難しい部分があります。

サイト滞在時間はユーザーがコンテンツをみている時間が予測できるので、KPIとして把握しておくと良いでしょう。

回遊率

Webサイト内をユーザーがどれくらい回遊しているかを表すのが回遊率です。

例えば記事コンテンツを読んだ後に同じようなトピックに関しての「合わせて読みたい記事」が最後にレコメンドされる、といった工夫がされればサイト内回遊率が上がり、それだけサイト内で留まってもらえる時間が長くなるので、その後のコンバージョンに繋がる可能性が高いと考えられます。

サイト内に記事、画像、動画といった様々なコンテンツを用意することで、各コンテンツを見るためにサイト内を回遊し、結果としてエンゲージメントが上がり、企業名やブランド名の浸透にも繋がる可能性があります。

SNSのlike、share等の数

コンテンツマーケティングはサイトに記事を投稿するだけでなく、SNSと組み合わせることがとても重要です。

記事をSNSで発信することももちろんですが、各SNSプラットフォームに合わせて配信の方法を工夫する必要があります。

SNSの構造上、画像、動画と組み合わせると効果的なケースがあります。

SNSコンテンツマーケティングでどのくらい効果があったかを表す指標は多くの種類がありますが、基本的なものとしてはLIke数、Share数、フォロワー増加数をKPIにすると良いでしょう。

コンバージョン率

コンバージョン率はサイトに訪れたユーザーのうちどのくらいのユーザーがコンバージョンをしたか、というKPIです。

コンバージョン率はKPIの中でも重要度の高い指標です。

サイトに流入したユーザーがどれだけ自社と相性の良いユーザーになっているか、サイト内でいかにコンバージョンポイントを訴求できているかを考える上で役に立つKPIです。

同じアクセス数でもコンバージョン率が上がるだけで、コンバージョン数が上がり、顧客との接点が増えるため、常に改善していきたい指標です。

純粋なアクセス数(PV)に対するコンバージョン率、訪問者数(UU)に対するコンバージョン率といった複数の算出方法があるため、自社の追いたい目標に合わせて算出しましょう。

コンバージョン数

コンバージョン数の増加は売り上げに直結する可能性が高いので、最も気になるKPIの一つです。

コンバージョン数を追う際にはその他のCTAのバリエーションをどう増やしたら、どれくらいコンバージョン率が上がってコンバージョン数が上がった、というように、どういった施策でコンバージョン数増加、低下にいつながっているかを把握することで次の施策につなげることができます。

BtoB企業の場合には後述の受注率との兼ね合いで、コンバージョンの質も大切になってきます。

受注率(成約率)

主にBtoB企業のコンテンツマーケティングではコンバージョンした後に、顧客と商談を行い、実際に受注をしなければならないことがほとんどでしょう。

BtoCのビジネスでもWeb上だけで完結しない場合も多くあります。

その際にコンバージョンした見込み客がどのくらい実際の顧客になっているか、ということが重要なKPIになります。

コンバージョンの取り方や、ターゲットのニーズを深く分析して質の良いコンバージョンをとることによって、受注率が上がるため、コンバージョン率やサイトに流入しているキーワード等他の指標とも連動しています。

費用対効果、投資対効果

コンテンツマーケティングを他のマーケティング手法と比べる際に、費用対効果、投資対効果での比較がされると思います。

コンテンツマーケティングは結果が出るまで、半年以上はかかるケースが多く、長い期間続けるほど効果が良くなる傾向があるので、それまでの投資対効果、これから将来にわたって生み出す利益も考えた投資対効果の両方を見積もるようにしましょう。

 

コンテンツマーケティングのKPIは会社によって様々ですが、基本的なKPIは一通り計測して分析することで改善や運用のヒントになります。

コンテンツマーケティングの目的からKPIを設定する

コンテンツマーケティングの本質的な目的は企業のマーケティング活動に貢献し、利益を生み出すことですが、見込み客は以下のようにその人の状態によって各フェーズに分けて考えることができます。

ユーザーレイヤーとアプローチ

明確層へのKPI

まず明確層はすでに自社の課題やニーズを認識している状態です。

すでに自社のプロダクトの既存顧客である可能性もあり、そのニーズや課題解決の効率アップといった価値を提供することで、クロスセル、リピーターになってもらえる可能性があります。

この層に対するコンテンツマーケティングでのアプローチは、すでに顧客になっているターゲットにはメールマガジンを配信したり、SNSのフォワーとしてつながっている顧客にはターゲットに役立つ情報を定期的に配信するといったアプローチがあるでしょう。

記事によるコンテンツマーケティングの場合には「商品名(サービス名) 購入」といったキーワードを狙ってコンテンツを制作する必要があり、顧客のニーズ、課題解決のいかに役に立つかといった内容にすることによってその後のコンバージョンに繋がるでしょう。

この場合のKPIはクロスセルできた、もしくは新規の顧客を何件取れたか、といったコンバージョン数がKPIの1つに入るでしょう。

購入の1歩前段階にいる顧客には購入のアクションを目的にして、それに付随するアクセス数やメールの開封率といった数値をKPIをみていくのです。

顕在層へのKPI

顕在層は自分のニーズや課題を自分で認識しており、解決に対する意欲もあるため、そのための情報やノウハウを集めたいと考えています。

プラットフォームでいうと、顕在層は検索エンジン経由が最もリーチしやすいでしょう。

例えば東京にあるWeb制作業者がコンテンツマーケティングを行うとします。

検索エンジンのキーワードでは例えば「ホームページ リニューアル 方法」「コーポレートサイト 制作 外注」といったキーワードが有力だと考えられます。

検索キーワードですでにニーズや購買に対する意欲が表れており、そういったターゲットが満足するコンテンツを制作する必要があります。

顕在層が検索するキーワードからの流入をKPIとしてさらにその流入に対してのコンバージョンをKPIと設定します。

また、コンバージョンした見込み客からの受注率をKPIとして追うことで、最終的に1アクセスあたりどれくらいの価値があるか、というところまで計算ができるので、リソースの配分や運用改善にも役立つでしょう。

顕在層へのアプローチがうまくできれば、比較的短い期間で顧客になってもらえる可能性が高いので、KPIをしっかり管理しながらリソースの配分も集中的に行いたい部分です。

準顕在層へのKPI

準顕在層に関しては顕在層と潜在層のアプローチを混ぜ合わせたような目標の設定が必要になり、そのためのKPI設定が必要です。

課題やニーズ自体を認識しているが、いますぐ動くというわけではない層の見込み客には自社のサービスや商品の存在を知らせながら、会員登録や資料請求等のコンバージョンを促し、接点を持っておき、購買意欲が出てきた際にスムーズにアプローチできるように準備しておくべきです。

コンテンツとしてはターゲットの悩みやニーズを整理し、それに対するソリューションやサービス提供があることを伝えて、実際に検討段階、購入段階になったときに候補として入っている状態にできるコンテンツを制作するようにしましょう。

課題やニーズをすでに持っているターゲットに関してはコンバージョンもしっかりと狙い、接点を持っていつでも営業や需要喚起が行えるようにしておくべきです。

KPIはやはりアクセス数やコンバージョン数が大切になります。

潜在層へのKPI

潜在的に自社の顧客になる層へのコンテンツマーケティングのKPIは基本的に知名度、認知の獲得です。

例えば名刺の制作サービスを提供していたとして、ターゲットは中小企業の経営者だとします。

例えば検索キーワードが「名刺 制作」「名刺 制作会社」といった顕在的なニーズが出ているキーワードではなくても、潜在的に将来的に名刺を制作するニーズがある中小企業経営者や、これから起業して名刺を制作する必要が出てくる経営者もいるはずです。

こういった潜在的なターゲットに対しては「今話題の経営者のインタビュー」や、「起業する際に必要になることリスト」、といったような将来的に顧客になるターゲットが興味を示しそうなコンテンツを制作し、ブランド名、企業名、サービス名、商品名等を知ってもらいブランディングをしておくことで、いざニーズが出てきた際に顧客になってもらえる可能性が高まるでしょう。

検索エンジン経由や拡散力のあるSNSも潜在層へのリーチは効率よくできるので、おすすめです。

KPIはSNSのいいね、シェア、増加フォロワー数といった数値やサイトへのアクセス(PV数)が最も潜在層へのKPIとしては使われる傾向があります。

極端な話だと、潜在層へのリーチでブランド名の認知が目的にもかかわらず、コンバージョン率をKPIとしてしまうと「全く効果が出ていない」といった評価になってしまい、適切なコンテンツの評価ができなくなってしまいます。

KPIの設定はそのターゲット層の特徴や目標によっててきせKPIを設定することで、適切に運用改善を行うことができる。

 

コンテンツマーケティングの目標(KGI)からKPIを設定する

コンテンツマーケティングの目標(KGI)からKPIを設定する方法もあります。

マーケティング手法として月々何件の成約数がほしい、といった目標があり、それを達成するためのKPIとして各数値を設定すると、今目標達成のためには何が足りていないのか、といったことがわかりやすくなります。

一般的にはKPIを設定してそれらのKPIを達成しながら、未達成のKPIの部分を見つけて改善していく運用方法が取られます。

例えばこれまでコンテンツマーケティングを運用する中で以下のような数値が出ていたとします。

アクセス数

アクセス流入経路

記事数

コンバージョン率

コンバージョン数

受注率(成約率)

成約獲得件数

目標成約獲得件数

10,000PV

検索エンジン

30本

0.5%

50件

40%

20件

60件

目標の成約獲得件数が60件で、現状が20件であるため、3倍の獲得を目標としていることになります。

ここから数ヶ月からそれ以上の期間をかけて、月間60件を達成しようとすると、まずアクセスを純粋に3倍にしようというアクションが取られることが多いです。

現在の記事数が30本なので3倍の90本にして、アクセスを3倍にするのです。

しかしほとんどのケースではアクセスは3倍になりません、事前に戦略を立てて重要度の高い、かつ検索ボリュームの多い検索キーワードから順に記事を書いているため、残っているターゲットキーワードでは上位表示されても、アクセスが稼げないのです。

ここで、これまでしてこなかった、潜在顧客へのリーチも視野に入れて記事を制作し記事数を増やすことで、アクセス数3倍を達成したとします。

しかしリーチしているのが潜在層であるため、今度はコンバージョン率が0.5%から0.3%に低下して、コンバージョン数が足りないと行ったことが起こるのです。

そこでコンバージョン率が下がっても目標を達成できる数のアクセスを獲得するか、コンバージョン率をあげるのですが、例えばそこで新しく追加した記事の内容と相性の良いホワイトペーパーを追加してコンバージョン率を元の0.5%に改善ことで目標の60件の成約が獲得できた、といった試行錯誤が行われることが多いです。

こちらの例ではKPIの種類は比較的少ないですが、それでも各KPIを数字で把握しているおかげて、とったアクションに対して何がどう変化して、目標達成まであと何が必要かということがわかるようになるのです。

KPIを細かく把握してPDCAを回すことにより、試行錯誤しながら目標に近づくことができる

コンテンツマーケティングの目標、KPIを達成するには

コンテンツマーケティイングの目標とそのそれを分解したKPIを達成するために、最も大切なのはコンテンツマーケティング全体戦略です。

全体的な戦略がしっかりと定められていないと、細かくKPIを設定して数値を改善しても進めている方向がおかしいため、結果が出ないという状況になります。

コンテンツマーケティングの戦略は、自社のターゲット設定し、そのターゲットが検索エンジンでどのようなキーワードで検索しており、SNSでどのように情報収集をしているかということを調査します。

また、自社でどのような情報を保持しており、それがどのようにターゲットの役に立てるのかを考えて、コンテンツ全体のポートフォリオを作成します。

そうすることで場当たり的にコンテンツを増やしたりする必要もなく、決まったコンテンツ制作計画に沿って質の高いコンテンツを制作することができ、その質の高いコンテンツが結果としてSEO対策になったりSNS上での拡散を呼びます。

コンテンツマーケティングのKPIまとめ

コンテンツマーケティングのKPI設定は目標を達成するために、是非とも細かく管理して運用改善に生かしていただきたい要素です。

また、KPIの設定を活かすためにも、そもそも間違った方向に進んでいた、ということがないようにコンテンツマーケティングの戦略設計をしっかりと行うようにしてください。

コンテンツマーケティングに興味のある会社様は是非、弊社のコンテンツマーケティング支援サービスに一度お問い合わせください。

 

 

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