TikTok運用型広告|出稿前に抑えるポイントと運用方法・準備を解説

TikTok運用型広告|出稿前に抑えるポイントと運用方法・準備を解説TikTok

「TikTok広告に出稿したいが広告費が高すぎる」という場合には、今回ご紹介する運用型広告がおすすめです。

TikTokの運用型広告は「ブランドオークション」と呼ばれており、ほかの広告メニューよりも低予算で出稿できます。また、細かいターゲティング設定や目的に合わせた広告運用を行える点も魅力です。

本記事では、TikTok運用型広告を出稿する前に押さえるべきポイントや運用方法について解説しますので参考にしてください。

参考、検討の際はお問い合わせください!

TikTok広告の概要

TikTok広告とは、10~20代の若者はもちろんのこと幅広い世代に人気のTikTokに広告を出稿できるサービスです。

広告に限らず、近年、TikTokをマーケティングに活用する企業が増えています。たとえば、以下のように自社スタッフを動画に登場させ、TikTokで人気のあるダンス動画を投稿するといった形です。

tiktik-heart-of-hearts

(https://www.tiktok.com/@heart_of_hearts/video/7008454996014468354?is_copy_url=1&is_from_webapp=v1)

もちろん動画の方向性やテーマは企業によってさまざまですが、ユーザーのコメントを取り入れたりユーザー参加型のコンテンツを発信したりなど、「商品やサービスを全面的にアピールする」よりも「視聴者に楽しんでもらう」というアプローチ方法が主流です。

TikTokに広告を発信する企業も同様、自社商品を強くプロモーションする例は少なく、どちらかと言えばUX(ユーザー体験)に主眼を置いてマーケティングを展開する企業が多い傾向にあります。それだけTikTokでは、ほかのSNSよりも広告色の強いアプローチが敬遠されやすいからです。

TikTok広告の種類

TikTok広告を出稿するにあたって必ず理解しておかなければならないのは、その広告メニューです。TikTokには計8種類もの充実した広告メニューがあり、それぞれ役割が異なります。

広告メニュー

目的と効果

費用

TopView

アプリを起動した直後の画面一杯に最大60秒の動画広告を出稿。右記費用を支払うことで11社独占枠を確保。TikTok広告最高の17%CTRを誇るため、CV獲得に最適。

750万円

起動画面広告

仕組みはTopViewと同じだが、掲載フォーマットは5秒の無音動画か静止画に限定される。想定1,700万回のインプレッションが期待できるため、ブランドや商品の認知拡大に最適。

600万円

OneDayMax

アプリ内の「おすすめ」フィード4post目に掲載。TopViewや起動画面広告と同じく11社独占枠。ブランド認知拡大に向いており、通常の広告より広告感が薄い。

330万円

OneDayMax Plus

基本はOneDayMaxと同じだが、インプレッションが拡張され想定回数は880万、フリークエンシー(同一ユーザーへの複数回表示)も最大4回まで可能。

440万円

Brand Premium

アプリ内の「おすすめ」フィード130post以内に掲載。出稿金額によって掲載順位が変わる仕組み。細かいターゲティング設定ができるため、エンゲージメント獲得やサイト誘導に最適。

42万円~

#Challenge

特定のハッシュタグを指定し、自社オリジナルのキャンペーン広告を掲載。ダンスや歌ってみた等のUGC(ユーザー生成コンテンツ)を多数獲得でき、視聴者との結びつきを深められる。話題提供や新規ユーザー獲得に最適。

1,000万円~

Branded Effect

「髪色の変化」や「コスメの色合い変化」といった独自エフェクトを作成可能。ユーザーは自身が投稿した動画にエフェクトを適用できるため、自宅にいながら新商品や新サービスを体感できる。CV獲得に最適。

380万円~

ブランドオークション

広告運用中にクリエイティブやターゲティングの設定内容を修正・改善できる運用型広告。オークションで入札額を競い合う仕組みで、金額によって掲載場所が変わる。ターゲティング可能で柔軟性に富み、集客やCV獲得など多数の目的に対応できる。

オークション形式

TikTok運用型広告(ブランドオークション)の仕組み

TikTok広告のなかで唯一「運用型広告」という仕組みをとるブランドオークション。ほかの広告メニューとは仕組みそのものが異なるため、理解に苦しむのも無理はありません。

ただし、運用型広告は少ない広告費から出稿できる、運用成果を見ながら柔軟に広告内容を調整できるという利点があるため、その仕組みを理解しておくことは重要です。以下でお伝えするブランドオークションの仕組みを知り、より有利に広告運用を展開していきましょう。

そもそも運用型広告とは

運用型広告とは、クリエイティブ(配信内容)やターゲティング、予算などをいつでも変更しながら運用を行える広告です。

ブランドオークション以外の広告メニューは、出稿前に設定した条件を運用中に変更できないため、運用成果が悪い場合でも掲載期間いっぱいはその設定のまま運用をしなければなりません。その点、運用型広告は運用期間中でも設定を変更できるため、成果を見ながらクリエイティブやターゲティングなどを最適化できます。

たとえば初めてTikTok広告を運用する場合、経験が乏しいこともあり将来の成果を予測するのは困難です。その状態でクリエイティブやターゲティングなどを設定しても高い効果は期待できないでしょう。しかし運用型広告なら、運用中も柔軟な調整を行えるため、広告として必要な成果を常に把握しながら改善し、高い成果をあげることができます。

TikTok運用型広告(ブランドオークション)の料金体系

ブランドオークションの料金体系はオークション形式です。

オークション形式とは、広告の掲載枠を巡って複数の広告主が入札額を提示し合う方法です。

本来、Webサイトやアプリの固定枠に広告を掲載する純広告(TopViewや起動画面広告など)では、固定の広告費を支払うことで掲載先と掲載期間が基本的に一定保証されます。

一方のオークション形式は、入札額に応じて一定の広告表示回数やクリック数など成果を保証する点が特徴です。言わば運用型広告とは、広告の表示回数やクリック数などを買う広告と言えるでしょう。

TikTokの運用型広告の場合、対象となる成果には「リーチ」と「動画視聴数」があり、それぞれ以下のように課金を行う仕組みです。

対象となる成果

課金形態

費用発生地点

リーチ

CPM

Cost Per Mille

広告が1,000回表示されるたびに費用が発生

動画視聴数

CPV

Cost Per View

動画広告が2秒または6秒視聴されるたびに費用が発生

TikTokの純広告は想定インプレッション数が多くリーチ拡大には最適ですが、なにぶん一度に支払う費用が高いというデメリットがあります。それゆえ資金力の薄い中小企業や個人事業主にはハードルが高めです。その点、運用型広告は少ない費用でもその金額に応じた成果が保証されるため、ミニマム予算での広告出稿を可能にします。

TikTok運用型広告(ブランドオークション)のターゲティング

運用型広告のメリットとして、詳細なターゲティング設定ができる点が挙げられます。

ターゲティングとは、ユーザーの属性や興味・関心によって広告を配信するターゲットを指定できる機能です。自社に興味を持ちそうなターゲットにのみ広告を配信することで費用対効果を向上できます。

ブランドオークションで設定できるターゲティングは以下の通りです。

基本情報をもとにしたターゲティング

基本情報には、ユーザーの性別や年齢、地域といった条件が含まれます。

  • 性別:男性、女性、男女
  • 年齢:13~17歳、18~24歳など
  • 地域:日本、アメリカ、インド、ブラジル、中国台湾など
  • 言語:日本語、英語、中国語繁体字、ポルトガル語など

通信環境をもとにしたターゲティング

通信環境には、ユーザーが保有するデバイスやスマートフォンのOSといった条件が含まれます。TikTokではアプリ上に広告が掲載されるため、モバイルユーザー向けの詳細なターゲティングが可能です。

  • 操作システム:iOS、Android
  • ネットの使用状況:Wi-Fi、2G、3G、4G
  • キャリア:docomo、au、Softbank
  • システムバージョン:iOS8.0~、Android4.0~
  • デバイスプライス(端末の価格帯):無制限、特定の範囲

興味関心をもとにしたターゲティング

ユーザーの興味がありそうな15種類のラベルを設定できます。自社商品のサービスのカテゴリと一致させておけば、その分野に興味のあるユーザーにのみ広告の配信が可能です。

  • 教育
  • 旅行
  • 交通
  • ペット
  • マタニティー・ベビー
  • アプリケーション
  • 金融
  • ファッション・靴・帽子・カバン
  • メイクアップ・スキンケア
  • ニュースデータ
  • ゲーム
  • 携帯電話・パソコン
  • 飲食・グルメ
  • デジタル家電
  • アウトドアスポーツ

ユーザーの行動をもとにしたターゲティング

TikTok内でのユーザーの行動を起点にターゲットを指定できます。選択可能な行動は、直近7日間または15日間のデータから割り出されます。条件として選択できるのは以下の4つです。

  • 動画視聴完了
  • いいね
  • コメント
  • シェア

オーディエンスカスタマイズ

TikTokの運用型広告では、自社の見込み客・顧客リストと連動してターゲットを指定することができます。見込み客リストからTikTokユーザーを見つけ出せるカスタムオーディエンスと、顧客の特徴に近いユーザーを絞り込む類似オーディエンスの2種類を指定可能です。

追加費用でブランドリフト調査が可能

ブランドオークションを運用するにあたり、追加費用を支払うことでブランドリフト調査を行えます。

ブランドリフト調査とは、広告の成果を計測し最適化するために提供される調査サービスです。ユーザーの認知度や好意度、購買意向といった広告運用に欠かせない指標を測定できるだけではなく、個別のキャンペーン分析や最適化に関する提案まで行ってくれます。

具体的には、広告の接触者グループと非接触者グループに同じアンケートを回答してもらい、その差によって認知度や好意度をはかる仕組みです(4週間以内の配信にて)。TikTokの自主調査または第三者調査会社の調査を選べます。

調査方法

主なアンケート内容

費用

TikTok自主調査

・ブランド/商品を見たり聞いたりしたことがあるか?

・「○○」と聞いて一番に思い浮かべるブランドは?

・ブランド/商品についてどのくらい知っているか?

・ブランド/商品をほかの人におすすめしたいか? など

230万円

第三者調査会社の調査

800万円

調査会社の手数料を含む

TikTok運用型広告の運用

TikTokの運用型広告を出稿する前に押さえておきたいポイントは以下の通りです。

  • 目的に合った課金方式を選ぶ
  • 複数のクリエイティブでテスト運用と改善を繰り返す
  • ターゲティングに合わせたLPを用意する

もちろん運用型広告は設定を柔軟に変更できるため、運用成果を見ながらクリエイティブやターゲティングを最適化することも重要です。以下のポイントを参考に、より質の高い広告運用を目指しましょう。

目的に合った課金方式を選ぶ

TikTokの運用型広告では、最初に複数の目的のなかから自社に合うものを選ぶことができます。

運用型広告のなかでも特に重要な要素は課金方式で、広告運用の目的と課金方式がそぐわないと高い運用成果は得られません。よって最初に選んだ目的に沿うよう課金方式を選びましょう。

広告運用の目的

目的の概要

目的に合う課金方式

リーチ

広告の出稿期間内に広告の視聴者数を最大化させる。認知獲得や新規ユーザー獲得に向く。広告の表示回数が成果に影響するため、CPMが最適。

CPM

動画視聴数

動画広告の再生数を最大化させる。ブランディングやユーザーの興味・関心の醸成に向く。動画に興味を持ってもらう必要があるため、CPVが最適。

CPV

トラフィック

広告の流入先であるWebサイトやLPのアクセス数を最大化させる。販売効率の最適化や潜在層の見込み客化に向く。商品やサービスにある程度興味を持ってもらう必要があるため、CPVが最適だが、単純に露出を増やせるCPMも可。

CPM

CPV

アプリインストール

広告からアプリページへ遷移してもらい、インストール数を最大化させる。トラフィックと同様、CPMCPVのどちらにも対応できる。

CPM

CPV

コンバージョン

フォローやいいねといったエンゲージメントを促進させる。ファンの獲得やブランドロイヤリティ向上に向く。アクションを促すには広告を表示させるだけでは意味がないため、CPVが最適。

CPV

複数のクリエイティブでテスト運用と改善を繰り返す

運用型広告を出稿したからといって必ずしも高い効果をあげるとは限りません。運用効果を最適化するためには、運用テストからの効果検証、さらにはクリエイティブの改善が必須です。

TikTok広告では、1つのキャンペーンに複数のクリエイティブを設定できます。あらかじめ複数のクリエイティブを制作しておけば、キャンペーン単独で広告のパターンごとの効果を比較できるのです。

その場合、A/Bテストや多変量テストを活用して効果検証を行いましょう。

  • A/Bテスト


タイトルやサムネイルなど動画広告の個別の要素が異なる2つのクリエイティブを用意。同時に運用して成果を比較することで、「タイトルはAのほうがよい」「サムネイルはBのほうがよい」といった個別要素ごとの最適化が可能。

  • 多変量テスト


個別の要素を画一的に変化させるのではなく、「タイトル案①+サムネイル案①」「タイトル案①+サムネイル案②」といった複数のパターンに分けて効果を検証。A/Bテストとは違い、2つ以上のクリエイティブを用意して一斉に運用するのが特徴。

ターゲティングに合わせたLPを用意する

運用型広告には、細かい条件を指定してターゲティングを行えるメリットがあるため、その利点を存分に発揮できるようLP(ランディングページ)の内容も広告のターゲットに合わせるようにしましょう。

たとえば運用型広告で「東京」を指定して地域ターゲティングする場合、ランディングページの内容が「大阪の店舗紹介」だとユーザーのニーズにそぐわないため、LPのファーストビューを見るだけで離脱されてしまいます。すでにLPが用意できている場合、そのコンテンツに合うターゲットを広告で指定するとよいでしょう。

 

TikTok広告の活用に関して、企画、動画制作から運用改善まで承っております。

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