TikTok動画広告制作|マーケティング動画の作成方法とポイント・考え方を解説

TikTok動画広告制作|マーケティング動画の作成方法とポイント・考え方を解説TikTok

10~20代の若年層から圧倒的な支持を集めるTikTok。もし自社で若者向けの商品やサービスを扱っているのであれば、TikTokはマーケティングやプロモーションを行う最適なプラットフォームになり得ます。

ただし、TikTokでマーケティングを実施するには動画コンテンツが必須です。動画制作に慣れない場合、いきなりTikTok用に最適化されたコンテンツを作るのは困難でしょう。

そこで今回は、TikTokで動画マーケティングを実施する際のクリエイティブ制作方法や制作時のポイント、考え方などを解説します。

TikTokの動画制作とは

TikTokとは、誰でもショートムービーを視聴・投稿できる動画共有サービスです。全世界におけるダウンロード数は20億以上、国内でも950万人の月間アクティブユーザー数がいることから、TikTokを動画マーケティングに活用する企業も増えています。

企業がTikTokに注目し出した理由の一つが、独自のレコメンド(おすすめ)システムです。

YouTubeやニコニコ動画など従来のレコメンド機能は、ユーザーの行動履歴をもとにおすすめ動画を表示する仕組みで、動画を投稿したからといって必ずしも多くのユーザーの目に触れるとは限りませんでした。

その点、TikTokのレコメンドシステムは、一定数のユーザーのおすすめフィードに必ず表示されるため、始めたばかりでも数多くのユーザーにリーチできます。たとえフォロワーがゼロだとしてもバズを生み出すのは不可能ではありません。

また、TikTokでは広告サービスも提供しています。ユーザー参加型のイベントを生み出す「#Challenge」や、商品やサービスを体感してもらえる「Branded Effect」などユニークな広告を出稿できるため、見込み客とのエンゲージメントを強化したい場合に最適です。

TikTokの動画は縦長のクリエイティブが基本

なお、投稿動画や動画広告にかかわらず、TikTokの動画は縦長のクリエイティブが基本となります。YouTubeやニコニコ動画で使うような横長のクリエイティブを投稿・出稿してしまうと、画面の上下に余白が生まれて視聴しづらくなるので注意しましょう。

tiktok-kurashiru

TikTok-kurashiru

 

一方、FNNプライムオンラインでは、横長の動画がコンテンツの中心です。

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(https://www.tiktok.com/@fnnprime/video/7005402954354248961?is_copy_url=1&is_from_webapp=v1)

横長の動画があれば、YouTubeやSNSなどにも活用しやすいものの、視聴者からすると画面が小さく視聴しづらさを感じてしまいます。よって動画を制作する際は、なるべく縦長のフォーマットに合わせるほうが無難です。

動画はTikTokで簡単に制作可能

誰でも動画を投稿できるよう、アプリ内に動画制作ツールが用意されている点もTikTokの特徴です。TikTok内にある撮影ボタンをタップするとスマートフォンのビデオ撮影機能が立ち上がり、撮影はもちろんエフェクトやフィルターといった簡単な編集まで行えます。

2021年7月2日より、TikTokでは投稿できる動画の長さを60秒から3分に拡大しました。尺が3倍に増えたことにより動画内で訴求できる内容の幅も増え、動画マーケティングの質向上をはかれます。

TikTokでマーケティングする目的

TikTokを活用してマーケティングを実施する以上、企業には必ず何かしらの目的があるはずです。仮にまだ目的が明確になっていない場合は、動画を制作する前に目的を決めておきましょう。目的が不明瞭なまま動画制作を進めてしまうと、結局何を伝えたいのか分からないクリエイティブに仕上がってしまうからです。

目的を明確にするには、まず自社の課題を洗い出すことが先決となります。例を挙げてみましょう。

【課題】店舗やECサイトを訪れるユーザー数が少ない→【目的】自社やブランドに対する認知拡大
【課題】年を経るに連れて業績が悪化しつつある→【目的】売上や販売数量の増加
【課題】商談をしても成約につながらない→【目的】資料請求などで見込み客のニーズを醸成
【課題】口コミサイトやSNSで悪い風評が目立つ→【目的】ブランディングによるイメージアップ

上記はあくまで一例にしかすぎません。自社で抱える課題は企業によって異なるため、車内会議を開いて問題点をあぶり出すとよいでしょう。

すべての目的がTikTokに合うとは限らない

目的を考える際に注意しておくべき点は、すべての目的がTikTokのマーケティングに合うとは限らないということです。

もともとTikTokは投稿できる動画の尺が短かったこともあり、皆で一緒にダンスを踊ったり一発芸を披露したりなど、ほかの動画共有サービスにはない独特の文化が形成されています。基本的にユーザー参加型のコンテンツが多くの支持を集めているため、おのずと商品やサービスを全面的に売り込むような動画は敬遠される傾向にあります。

よって売上や販売数量を増加させるといった目的を直接的に達成するのは困難です。

広告においてもユーザー参加型の広告メニューが多いため、見込み客のニーズを醸成したりブランディングでイメージアップをはかったりするのが最適な目的と言えるでしょう。

TikTokで作成する動画の種類

動画を制作する目的が異なれば、当然クリエイティブの内容にも差が生まれます。よって目的が明確になった後は、その目的に合うようクリエイティブの内容を企画していくとよいでしょう。

そのためには、まず動画の種類について理解しておくことが大切です。下表の通り、動画の種類は「実写映像」と「アニメーション」の2つに分かれます。

 

実写映像

アニメーション

概要

実際に人物や建物、風景などを撮影して生まれるリアルな映像。

イラストやテキストなどのグラフィック要素に動きや音を加えた二次元あるいは三次元の映像。

メリット

・インタビューや事例紹介の動画などで信頼性が生まれやすい

・芸能人や有名人を出演させると話題になることが多い

・社長や社員の人柄や店舗の雰囲気などをリアルに伝えられる

・実写では表現できないアイデアまで映像化できる

・複雑な情報でも端的に伝えられる

・独自のキャラクターを生み出せる

・撮影やキャスティングの制作工程を省ける

デメリット

・非現実的な映像は表現できない

・口頭だけでは説明が分かりづらいこともある

・制作期間が長期化しやすい

・リアルな雰囲気を伝えるには不向き

・ナレーターが必要になることが多い

・編集に高度なスキルが必要

制作費

高額になりがち

少額に抑えやすい

なお、上記はあくまで基本形です。動画制作は自由度が高いため、たとえば実写映像にエフェクトを追加したり、実写映像とアニメーションを組み合わせることもできます。

TikTokの動画制作のポイント

TikTokの動画制作における主なポイント例は以下の通りです。

  • ターゲットを絞り込む
  • 投稿動画と広告用動画を分けて考える
  • プロアカウント機能を活用する
  • 動画制作はプロに任せる
  • ベンチマークとなる参考動画を見つける

動画を掲載する場所には、TikTok以外にも自社サイトやSNS、YouTubeなどがあります。ただし、動画を掲載するプラットフォームが異なると、主要ユーザーの属性や利用できる機能などが大きく異なるため、必然的に相性の良し悪しが生まれます。

以下で解説するポイントを参考にTikTokと相性のよい動画を制作していきましょう。

ターゲットを絞り込む

ターゲットを絞り込むことは、TikTokの動画制作、マーケティング全般においてもっとも重要と言っても過言ではありません。ターゲットが不明瞭なまま動画制作を進めてしまうと、視聴者の心に刺さりづらい、すなわち成果の出づらい動画に仕上がってしまうからです。

ターゲットを絞り込むには、まずTikTokというプラットフォームが得意とするユーザーの属性を調べましょう。ここでは、広告主用に提供されている「TikTok For Business MEDIA GUIDE 2021 Q2」とWeb担当者Forumのアンケート調査(https://webtan.impress.co.jp/e/2019/02/07/31649)をもとに、TikTokの主なユーザー層についてご紹介します。

中高生のTikTok利用率(男子)

・中学1年生:32%

・中学2年生:30%

・中学3年生:28%

・高校1年生:23%

・高校2年生:16%

・高校3年生:14%

中高生のTikTok利用率(女子)

・中学1年生:53%

・中学2年生:43%

・中学3年生:39%

・高校1年生:33%

・高校2年生:26%

・高校3年生:22%

中高生の1日の平均視聴本数

・中学生男子:30.1

・中学生女子:36.0

・高校生男子:27.0

・高校生女子:25.9

1分以上の動画を長すぎると感じる人の割合

2019年調査時点:33.3%

2020年調査時点:48.5%

SNSの利用目的

・無目的:TikTok56.7%(他社平均45.5%

・情報収集:TikTok17.7%(同41.9%

SNSを見た後の感情

・ポジティブ:TikTok86.2%(他社平均73.2%

・ネガティブ:TikTok12.7%(同15.0%

TikTokの利用シーン

1位:帰宅後の自由時間(45.4%

2位:寝る前の時間(39.0%

3位:昼休み中(10.0%

4位:テレビ・動画を見ながら(9.1%

5位:休憩時間(6.8%

参考:TikTok For Business MEDIA GUIDE 2021 Q2
Web担当者Forum(https://webtan.impress.co.jp/e/2019/02/07/31649)

せっかく細かいターゲットを設定したとしても、TikTokの主要ユーザーとの間にズレがあれば投稿動画や動画広告を見てもらえる可能性は低くなります。自社のターゲットがTikTokと合わない場合は、素直にYouTubeやほかのSNSでマーケティングに注力するほうがよいでしょう。

投稿動画と広告用動画を分けて考える

TikTokに投稿した動画はレコメンドシステムによって多数のユーザーへ拡散されますが、膨大な動画のなかから自社のコンテンツが選出されるため、露出機会は限定的です。ユーザーが自社に興味を持って初めて動画が検索されるため、受け身的なアプローチと言えます。

一方の広告用動画はこちらから積極的にアプローチができるため、投稿動画よりも自発的です。また、TikTokには複数の広告メニューがあり、それぞれ役割が異なります。

上記のような事情があることから、投稿動画と広告用動画はまったく別のコンテンツとして制作を進めていかなければいけません。たとえば広告用動画はブランディング目的に終始し、広告から自社アカウントに集客した見込み客へ、ユーザー参加型の投稿動画を活用してWebサイトに誘導するなどです。

それぞれの広告メニューの特徴を理解しておくと動画広告を出稿する目的や役割が明確になり、投稿動画との差別化を行えます。TikTok広告のメニューは以下の通りです。

広告メニュー

種類

特徴

起動画面広告

TopView

・起動画面広告

アプリを開いてすぐ表示される広告枠に動画広告や静止画広告を掲載。費用は高額だが、高いリーチとCTRを期待できる。

インフィード広告

OneDayMax/Plus

Brand Premium

インフィード(おすすめタブ内)に動画広告を出稿できる。コンテンツと同じフォーマットで掲載できるので広告感が薄まる。

オリジナル広告

#Challenge

Branded Effect

#Challengeではダンス企画といったユーザー参加型の広告ページを作成でき、エンゲージメント向上につなげられる。Branded Effectはユーザーの投稿動画に髪色やコスメの色チェンジといったエフェクトを付与でき、商品体験を提供できる。

運用型広告

インフィードに広告を掲載でき、なおかつ運用中はいつでもクリエイティブやターゲティングを変更できる。

プロアカウント機能を活用する

プロアカウント機能とは、投稿動画の再生数やプロフィール表示回数、フォロワーの男女比といったデータを分析できるツールです。YouTubeで使える「YouTube Studio」のTikTok版のようなものです。

TikTok動画は制作して終わりというわけではなく、成果が出て初めて真価を発揮したと言えます。成果を確かめるためには上記のような分析ツールが不可欠です。

また、あらかじめ目標値(KPI)を設定しておくと、プロアカウント機能に現れた実数値との差を検証してコンテンツの改善へとつなげていくことができます。

動画制作はプロに任せる

投稿用や広告用に限らず、動画を制作するときはその道のプロに任せることをおすすめします。つまり、多数のプロフェッショナルが在籍する動画制作会社に外注するということです。

TikTokでは、誰もがクリエイターとなり容易に動画を投稿できます。しかし、その場合の撮影・編集ツールはあくまでスマートフォンにしかすぎず、本格的な撮影機材や編集ツールに見劣りします。また、素人感のある広告を出稿してしまうと自社のイメージダウンにつながる恐れもあるため、費用を投じてでも制作はプロに任せるべきでしょう。

逆に素人感、親近感がある動画が効果的なケースもあります。

ベンチマークとなる参考動画を見つける

最後に、動画を制作する前にベンチマークとなる参考動画を見つけることが肝要です。

企業の公式アカウントをチェックすることで、TikTokで人気のある動画や制作へのこだわりなどを発見できます。国内企業の人気アカウントを見つけるには、「User Local」(https://tiktok-ranking.userlocal.jp/?ranking=enterprise)というサイトが便利です。フォロワー数やいいね数などを一覧でチェックできるため、参考動画を探すときに活躍します。

ベンチマークがあると企画制作時の参考になるだけではなく、制作会社に外注する際にもスムーズに自社の意向を伝えられます。

TikTok動画マーケティングの動画事例

ベンチマークとなる参考動画を探したいという方のために、ここではTikTokで動画マーケティングを実施する企業の動画事例をご紹介します。

事例(1)C CHANNEL

TikTok-Cchannel

(https://www.tiktok.com/@cchannel_girls/video/7003961039867956481?is_copy_url=0&is_from_webapp=v1&sender_device=pc&sender_web_id=6999202708721747457)

C CHANNELは、メイクやファッション、DIY製品などを扱うライフスタイル提案メディアです。メディア内では新商品の提案やヘアアレンジの方法などの記事があり、それぞれの記事に上記のようなショートムービーが掲載されています。

フォロワー数は140万人、いいね数は5,100万回を超える国内最大規模の企業アカウントです。同社で扱う商品を動画内に登場させ、ユーザーの悩みを解消させるコンテンツとうまく組み合わせています。ユーザーのベネフィットに着目して多数のフォロワーを獲得した、優れた事例と言えるでしょう。

【C CHANNEL公式アカウント】
https://www.tiktok.com/@cchannel_girls?

事例(2)TASTEMADE(テイストメイド)

TikTok-tastemade

(https://www.tiktok.com/@tastemadejapan/video/7005462479673249026?is_copy_url=0&is_from_webapp=v1&sender_device=pc&sender_web_id=6999202708721747457)

TASTEMADEは、フードやトラベル分野のメディアを運営する企業です。単なる商品の販売だけではなく、レシピ紹介や世界の食材紹介といったユニークなコンテンツを提供しています。

TikTokでは、主にレシピ動画を使ったマーケティングを行っています。「星や宇宙をイメージしたお菓子ってありますか?」や「パフェを作ってほしい」など、コメントやSNSなどで要望のあったユーザーの声をテーマにコンテンツを制作している点が特徴的です。

【TASTEMADE公式アカウント】
https://www.tiktok.com/@tastemadejapan?

事例(3)Popteen

tiktok-popteen

(https://www.tiktok.com/@popteen_jp/video/7003676788048022785?is_copy_url=1&is_from_webapp=v1)

Popteenは、ティーンエイジャー向けの女性向けファッション誌です。創刊は1980年と非常に歴史のある雑誌ですが、現在でもティーン誌ナンバーワンの実績を持ち、TikTokアカウントのフォロワー数は48万人にものぼります。

同じく10~20代のユーザーが多いTikTokとの相性は抜群。アカウント内では最新コーディネート情報や撮影の裏側、モデル同士の雑談などのコンテンツを発信しており、若年層から高い支持を集めています。

【Popteen公式アカウント】
https://www.tiktok.com/@popteen_jp?

 

TikTokの動画制作はその企業やプロジェクトのTikTokや動画活用に関してはぜひ弊社までお問い合わせください。

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