広告を運用しながら日々広告の内容を修正したり、最初のうちは試験的に広告を運用したい場合には、今回ご紹介する運用型グノシー広告が最適です。グノシー広告においては「パフォーマンス広告」と呼ばれており、日々の運用成果を見ながらターゲットや予算を変更できる特徴があります。
一般的に運用型広告と呼ばれるものとほとんど変わらないため、過去にリスティング広告やSNS広告を使ったことがある方はGunosyの特徴や仕組みを捉えて自社のあたらなマーケティングツールとして使えるように解説します。
今回は、運用型グノシー広告(パフォーマンス広告)の仕組みやメリット、運用方法について詳しく解説していきます。記事の画像、情報の出典参考:Gunosy Media Guide(https://gunosy.co.jp/)
グノシー広告の運用をするために
グノシー広告で利用できるメニューは、運用型広告とそれ以外の広告に分かれます。この運用型広告は「パフォーマンス」と呼ばれ、主に商品の売上や資料請求といった獲得(コンバージョン)が目的の際に効果を発揮します。
運用型広告(パフォーマンス広告)の特徴は以下の通りです。
- 配信内容や期間、ターゲット、入札額などを広告運用中に変更できる
- クリック課金など広告の成果によって広告料が発生する
- 広告の掲載可否や掲載箇所はオークション形式の入札によって決まる
11種類あるグノシー広告のなかでも、運用中に配信内容やターゲットなどを変更できるのはパフォーマンス広告のみです。よってパフォーマンス広告は、運用成果を逐一確認しながら広告の内容を最適化することができます。
運用型グノシー広告「パフォーマンス」の特徴
ここまでお伝えした通り、パフォーマンス広告は運用型広告にあたります。一般的な運用型広告と同様、運用中に広告内容を変更でき、その成果に応じて広告料が発生する仕組みです。
各ビジネスや獲得目標に合わせて運用することで、目標の費用対効果の獲得や改善を行うことができます。
さらにほかのグノシー広告のメニューより、配信できるアプリが豊富な点も見逃せません。ほかのメニューはグノシーやニュースパスのみでしか広告を配信できませんが、パフォーマンス広告では以下4種類ものアプリに対応しています。
- グノシー:累計3,700万ダウンロードを記録する総合エンタメ情報アプリ
- ニュースパス:累計1,300万ダウンロードを記録する総合ニュースアプリ
- LUCRA:累計900万ダウンロードを記録する女性向け情報アプリ
- auサービスToday:ニュースや天気、ショッピングなどお得情報アプリ
対応アプリのダウンロード総計は5,900万を超えます。幅広い年齢層のターゲットに情報を拡散できるのもパフォーマンス広告の大きなメリットです。
パフォーマンス広告の掲載条件とターゲティング
パフォーマンス広告の掲載条件は以下の通りです。
掲載先 | ・グノシー ・ニュースパス ・LUCRA ・auサービスToday |
課金・入札形式 | ・CPM(1,000インプレッションごとに費用が発生) ・CPC(クリックされるたびに費用が発生) |
最小ロット | 50万円 |
また、グノシー広告では性別や年代、地域などを細かく絞り込むターゲティングが可能です。パフォーマンス広告で設定できるターゲティングは以下のようになっています。
ターゲティングの種類 | 対応可否 |
OS | 〇 |
性別 | 〇 |
年代 | 〇 |
地域 | 〇 |
キャリア | 〇 |
時間 | × |
曜日 | × |
タブ指定 | × |
トピック指定 | × |
運用型グノシー広告(パフォーマンス)の広告料の仕組み
パフォーマンス広告の広告料は、CPM(インプレッション課金形式)とCPC(クリック課金形式)のいずかによって決定します。両者の課金形式は広告主が自由に選べるため、まずはそれぞれの違いをしっかりと理解しておきましょう。
ここでは、CPMとCPCの仕組みについて詳しく解説していきます。
CPM(インプレッション課金形式)
CPM(Cost Per Mille)は、広告が表示された回数(インプレッション)によって広告料が決まります。Cost Per Milleの「Mille」が1,000を表す通り、インプレッションが1,000回発生するごとに課金する仕組みです。
つまり広告主が支払う料金は以下の計算式で算出できます。
広告料の総額=インプレッション総数×広告の表示単価
クリック率が高く強力な競合がいる場合、目立つ場所に広告を掲載するには多額の資金を投じなければなりません。しかし、CPMであれば競合が強い場合でも、費用を抑えつつ効果的に広告を配信できる場合があります。
ただし、広告を表示させただけでは、「ユーザーが広告をクリックした」場合よりも成果が分かりづらく、運用後の検証が難しいのがデメリットです。
CPC(クリック課金形式)
CPC(Cost Per Click)は、ユーザーが広告をクリックした場合にのみ広告料を支払う仕組みです。たとえ何度も広告が表示されたとしても、クリックされない限りはコストがかかりません。
CPCの場合、広告主が支払う料金は以下の計算式で算出できます。
広告料の総額=ユーザーが広告をクリックした回数×クリック単価
広告をクリックするという行為は、コンバージョンに結び付くことも多いため、運用効果を検証しやすい点がCPCのメリットです。また、成果に結び付かない余計なコストを抑えられる点も魅力の一つと言えるでしょう。
しかし、競合が多い、あるいは強い場合にはクリック単価が高騰しやすく、多額の資金を投入しなければいけないケースもあります。
運用型グノシー広告(パフォーマンス)を利用するメリット
パフォーマンス広告を利用するメリットは以下の通りです。
- 日々の運用成果に応じて広告数の増減を判断しやすい
- 広告の運用テストに効果的
- 広告の露出機会を増やせる
日々の運用成果に応じて広告数の増減を判断しやすい
先述した通り、パフォーマンス広告は配信内容や頻度、予算などをリアルタイムに変更できます。広告の運用成果を日々取得できるため、広告数の増減に関する判断を行いやすいと言えるでしょう。
たとえば、現在出稿している広告の費用対効果が薄いと分かれば、即座にその広告の運用を中止や、クリエイティブの変更、テストを行い、余計な出費を抑制できます。あるいは順調に成果をあげている広告があれば、予算を増やしてより積極的にユーザーにアプローチすることが可能です。
広告の運用テストに効果的
広告に対するユーザーの反応をリアルタイムで把握できるのもパフォーマンス広告の魅力です。仮にユーザーからの反応が悪い広告があれば、その広告を別のものへと切り替えられ、さまざまな広告を試験的に運用することができます。
たとえば一般消費者を相手とする日用品や雑貨などは、ユーザーの実際の反応を見ないと効果を予測できないケースも珍しくありません。こうした反応を見ながら柔軟に広告内容を変更できるのは、パフォーマンス広告の大きな強みと言えます。
広告の露出機会を増やせる
数あるグノシー広告のなかでも、グノシーやニュースパス、LUCRA、auサービスTodayの4種類のアプリに出稿できるのはパフォーマンス広告のみです。また、パフォーマンス広告に出稿した場合、同時に「Gunosy Network Ads」を利用できるのもポイントです。
Gunosy Network Adsは、グノシーと提携するさまざまな外部パートナーメディアのネットワークで、グノシーが得意とするニュースやエンタメ以外にさまざまなジャンルのメディアに広告を出稿できます。
よってパフォーマンス広告はもっとも広告の露出機会が多く、数多くのユーザーに自社商品やサービスなどをアピールできます。自社商品やサービスの存在を知らない潜在層にアプローチする場合は特に有効です。
グノシー広告の運用方法
では、運用型グノシー広告を使ってどのような運用ができるのか、ここでは具体的な運用方法を解説していきます。
UOP(ユーザーごとの価格最適化)を理解する
運用型グノシー広告を利用するうえでまず理解すべきことは、UOPです。
UOP(User Optimized Pricing)とは、ユーザー単位で入札単価を自動的に最適化する入札機能です。グノシーが集積したユーザーそれぞれの行動履歴や、類似案件のCV実績などが基準となって入札単価が決まります。
従来、グノシーでは「エンタメ」や「ビジネス」といった10種類のユーザークラスタが用意されており、各クラスタに合わせて入札単価が自動調整される仕組みでした。しかし現在では、機械学習を用いてユーザーを細分化させて入札単価を調整できるようになっため、広告にかける費用を最適化することができます。
事前に必ずKPIを設定しておく
運用型グノシー広告を利用する前に行っておきたいのが、KPIの設定です。
KPIとは計測可能な目標数値のことで、広告の場合はCV(コンバージョン)やCTR(クリック率)などが主な指標となります。あらかじめKPIを設定していないと運用後の効果測定ができず、広告の改善にもつながりません。よって事前に設定したKPIと、運用中に現れる実数値の差を検証しながらパフォーマンスを高めていきましょう。
KPIには、下表のように「量の指標」と「割合の指標」が存在します。
量の指標 | imp(インプレッション数) | 広告の表示回数 |
click(クリック数) | 広告のクリック数 | |
CV(コンバージョン数) | 広告を経由して成約に結び付いた数 | |
LTV(顧客生涯価値) | 顧客が生涯でもたらす価値の合計 | |
割合の指標 | CTR(クリック率) | 表示回数に対するクリック回数の割合 |
CVR(コンバージョン率) | クリック回数に対する成約回数の割合 |
CPMやCPCを改善させる
グノシー広告では数多くの競合が存在するなか、企業としてはCPMやCPCを改善させて運用成果を高めなければいけません。CPMやCPCを改善させるには、以下のような方法が効果的です。
クリエイティブは定期的に更新を
グノシー広告はGoogleディスプレイ広告やYahoo!ディスプレイ広告とは異なり、特定のアプリ内でしか広告が配信されません。よって長期間同じクリエイティブ(広告成果物)を配信しているとユーザーが見飽きてしまい、徐々に成果が悪くなってしまう恐れがあります。
そこで定期的にクリエイティブの内容を更新するようにしましょう。たとえば画像やテキストを少し変化させるだけでも、ユーザーにとっては印象が変わりCTRが改善する可能性があります。
目標CPAを高めて入札単価を強化する
CPA(Cost Per Acquisition)とは、新規の顧客を獲得するために費やした一人あたりの費用です。顧客一人を創出するにあたり、どの程度のコストをかけたかを表します。
CPAを求めるには、「広告料の総額÷コンバージョン数」の計算式が活用できます。たとえば、広告料100万円に対して資料請求(コンバージョン)を100件獲得できた場合、CPAは1万円(100万円÷100件)となります。
グノシー広告を運用する場合は出稿前に目標CPAを設定できますが、目標値を高めることで入札単価が向上し、CPMやCPCの改善へとつながります。
手動入札で単価をコントロールする
グノシー広告のUOPは、直近10日間のCPAを基準として入札単価の最適化が行われる運用があります。よって直近10日の間に広告がCVにほとんど結び付かないといった場合、CPMやCPCが悪化してしまう恐れがあります。
そこでUOPをいったん手動入札に切り替えるという方法もあります。手動入札で入札単価を向上させることで、CPMやCPCを高い水準で維持することができます。
弊社ではグノシー広告の運用を承っております。グノシー広告をご検討の企業様はぜひ一度お問い合わせください。