インターネットの普及により、企業が動画を使用したマーケティングが急増しています。
動画マーケティングには、様々な手法や種類が存在しており、上手く活用することで潜在顧客・新規顧客を獲得することが可能です。
本記事では、動画マーケティングの手法・種類一覧と自社に合わせた動画の使い方を詳しく解説していきます。
大きく分けて以下の順番に解説して行きますので、１つ１つ見ていきましょう。
- 動画マーケティングの概要
- 動画マーケティングの手法や種類一覧
- 動画の使い方、用途の種類一覧
- 動画自体の種類
- 自社にあった動画マーケティングの選定方法
動画マーケティングとは
動画マーケティングとは、映像を活用して商品・サービスの集客を行うマーケティング方法の1つです。
ブログ・コラム・本などでのテキストベースのコンテンツでは伝えることができない部分を動画にすることで、より細かい情報をユーザーに伝えることができます。
また、スマートフォンの普及やインターネット環境が急速に整備されたことにより、動画に対する距離感がより近くなったことで動画マーケティングの需要も高まってきています。
YouTubeなどの動画を主体とするプラットフォームの登場により、テキストよりも映像がユーザーに情報を伝えることに適しているのです。
動画の情報量はWebページの3600倍とも言われているため、情報発信やマーケティングに動画が今後も利用されていくことは必然の流れとも言えます。
- 動画マーケティングの概要
- 動画マーケティングの手法や種類一覧
- 動画の使い方、用途の種類一覧
- 動画自体の種類
- 自社にあった動画マーケティングの選定方法
動画マーケティングの手法・種類一覧
続いては、動画マーケティングの手法や種類について詳しく解説していきます。
手法や種類を理解することで、より自社に合った動画マーケティングを行うことが可能です。
マーケティング目的別の動画の種類
動画マーケティングを行っていく上では、動画を利用する目的を明確にしていく必要があります。
動画マーケティングを利用する目的、用途は大きく分けて以下の3つが主流です。
- サービス・商品紹介動画
- 会社紹介・ブランディング動画
- 採用動画
それぞれ詳しく解説していきます。
サービス・商品紹介動画
動画マーケティングを行うことで、サービスや商品のテキスト・写真だけで伝えることができない部分を紹介することが可能です。
Webサイトなどで、サービス・商品の詳細や実際の口コミを表示させることはできますが、どうしても伝わらない部分が出てきてしまいます。
しかし、動画を利用して紹介動画を作成することで、静止画とテキストだけでは伝えることができない具体的な使用方法をわかりやすく伝えることができます。
また、サービス・商品紹介動画では、イメージを視覚化して伝えることができるため、訴求もスムーズに行うことができるでしょう。
動画マーケティングの中でも最も基本的かつ、あらゆる企業が取り入れておきたい動画の活用方法です。
会社紹介・ブランディング動画
企業が動画を利用する理由として、会社紹介・ブランディング動画など、イメージが難しい部分を可視化することを目的としています。
動画には、静止画では伝えることができない雰囲気に関しても、視聴者に深く伝えることができるため、会社紹介・ブランディングに適していると言えるでしょう。
特にブランディング動画などは、企業が掲げているポリシーや社会に対する思いを映像を使うことでわかりやすく紹介することが可能です。
また、 YouTubeなどのプラットフォームが普及してきたことにより、会社のイメージを動画を使って簡単に広範囲のインターネットユーザーにアプローチすることができるため、積極的に企業もブランディングのための動画を利用しています。
採用動画
企業が人員を採用する際「どんな会社なのか」を知ってもら必要があります。
しかし、どんな会社なのかを求職者に伝えることができていなければ、どれだけ職場環境が整っている会社でも、求職者への訴求はできません。
そこで、採用動画を撮影、制作することで、事業・組織情報を求職者に具体的に伝えることが可能です。
また、採用担当者が顔出し・実名で出演することで、静止画やテキストでわからないイメージを伝えることができるでしょう。
事前に動画を視聴してもらうことで、会社が掲げている企業理念を確認してもらうことができるためよりマッチした人材からの応募をとることができ、マッチしない人材の応募も相対的に減るため、無駄な採用工数を減らすことができます。
マッチした人材を効率的に集めることで、入社後の定着率も上がることが期待できます。
- 動画マーケティングの概要
- 動画マーケティングの手法や種類一覧
- 動画の使い方、用途の種類一覧
- 動画自体の種類
- 自社にあった動画マーケティングの選定方法
動画の使い方の手法・種類
動画の使い方の手法・種類について理解することで、自社に合った動画マーケティングの手法を選択することができます。
手法・種類は大きく分けて以下の5つです。
- Webサイトへの埋め込み
- 広告用の動画
- コンテンツマーケティングとしての動画
- メルマガでの利用
- 使い方説明動画・サポート用動画
それぞれ詳しく解説していきます。
Webサイトへの埋め込み
Webサイトへの埋め込みとは、動画プラットフォームに配信している動画やGifアニメーションを自社HPなどに表示させることを指します。
静止画とテキストだけで構築されているWebサイトよりも、視覚的にもわかりやすいため、何を伝えたいのかがはっきりしていると言えるでしょう。
また、動画を用いることで、間接的にSEOへ良い影響を与えることができるため、現在よりも検索上位にWebサイトを表示させることも可能です。
そのため、Webサイト上から主に集客を行なっている企業であれば有効な手法と言えるでしょう
広告用の動画
動画マーケティングの手法の1つとして、広告用の動画が挙げられます。
広告用の動画は主に、下記のような場面で利用されています。
- YouTubeなどの動画プラットフォーム
- TwitterなどのSNS
YouTubeなどの動画プラットフォームで流れる広告動画は基本5秒〜1分間の短い時間で構成されており、YouTube上の、最適化された情報を届けることが可能です。
また、TwitterなどのSNSの場合、投稿が常に更新されていくため、テキストベースの広告ではユーザーの目に留まりづらいです。
しかし、映像ベースの広告を流すことで、テキストベースの広告よりもユーザーの目にとまる特徴があります。
SNSユーザーが少しでも興味を持った広告動画があれば、クリックするだけで拡散してくれるため、広告費をかけることなく様々なユーザーに届けることが可能です。
1つのSNS上で認知された商品やサービスは、他のSNSでも話題になる場合が多いため、企業が積極的に取り組んでいく手法の1つと言えるでしょう。
コンテンツマーケティングとしての動画
コンテンツマーケティングとは、ターゲットに向けてオンライン上でサービス・商品を訴求することを指しています。
動画とコンテンツマーケティングの相性が良いことから、様々な企業がコンテンツマーケティングとしての動画を発信しています。
企業が提供しているサービスや商品の使い方・レビューをまとめた動画を作成した後、動画プラットフォーム上にアップロードすることで、簡単に発信することが可能です。
そのため、サービス・商品販売に限らず、会社紹介・ブランディングのために使用されることが多い、動画マーケティング手法と言えるでしょう。
また、コンテンツマーケティングとしての動画は様々な種類が存在しており、サービス・商品紹介のほかに、ストーリー性を持たせ、複数回に分けて公開している動画も存在しています。
ストーリー性を持たせた動画は、会社のイメージを定着させやすく、ブランディング効果も高いです。
また、会社の情報や商材の情報を配信するだけでなく、自社のターゲットが興味のある有益な情報を継続的に動画プラットフォームに配信してターゲットとの関係性を作っておき、定期的に自社の商材に関して紹介したりと、ターゲットにとってなるべく有益な形で接点を持つ工夫が大切です。
メルマガでの利用
メルマガは従来より企業のマーケティング手法として取り入れられていますが、動画とメルマガを掛け合わせたマーケティング手法も存在しています。
メール文の大半が文字で埋め尽くされていたメルマガでは、伝えたい内容がわかりずらく、メールが届いたとしても、開かずに削除してしまうことが多いでしょう。
しかし、動画主体のメルマガにすることで、配信先のユーザーに対して直感的に訴求を行うことが可能です。
スマートフォンが普及する前であれば、メール文に動画を組み込むことは非常にコストがかかるだけではなく、受け取ったユーザー側も動画を読み込むことに時間がかかるため、マーケティングの手法として現実的ではありませんでした。
現在では、メルマガ内に動画を組み込んだとしてもコストがかかることもありませんし、スマートフォンの普及により、動画を視聴することは一般的となるため、ユーザー側もストレスを感じることなく視聴が可能です。
そのため、動画を組み込んだメルマガは、様々なサービス・商品の訴求に用いることができるでしょう。
企業のマーケティングにおいて、既存の顧客やすでに関係性がある顧客と常にコミュニケーションをとることで、顧客の育成やリピーター獲得に役立ち、その際のコンテンツとして動画を利用することでよりリーチした際のターゲットのその後の行動を促すことができます。
使い方説明動画・サポート用動画
使い方説明やサポート用動画は、主にカスタマーサービスの現場で用いられることが多い動画マーケティング手法です。
従来のカスタマーサービスは、取扱説明書のようなテキストベースの対応やコールセンターなどの電話を利用したサポートが一般的でした。
そのため、取扱説明書では、記載されている説明がわからないユーザーが一定数存在しており、わからない場合は専用のコールセンターに問い合わせる流れになっていました。
しかし、商品販売元の公式Webサイト上に使い方説明動画を公開しておくことで、取扱説明書を読み取ることができないユーザーの対応を行うことが可能です。
また、取扱説明書内にも使い方説明動画のリンクを記載しておくだけで、公式Webサイトでわからない部分を確認することができます。
使い方説明・サポート動画をわからない場合は視聴してもらう流れを作ることで、コールセンターへの無駄な問い合わせを減らすことが可能です。
取扱説明書・動画でもわからないユーザーに対しては、コールセンターに問い合わせてもらうことで、企業側はコストを減らすこともできますし、ユーザー側は無駄な問い合わせを行う必要がないため顧客満足度向上を見込むことができます。
スマートフォンを使用して動画を視聴することが当たり前になっている現代では、使い方説明・サポート動画を視聴することに対してのストレスを感じることは少ないでしょう。
- 動画マーケティングの概要
- 動画マーケティングの手法や種類一覧
- 動画の使い方、用途の種類一覧
- 動画自体の種類
- 自社にあった動画マーケティングの選定方法
動画の種類
動画マーケティングで用いる動画には大きく分けて以下の2つ種類が存在しています。
- モーショングラフィックス
- キャスティング型動画
それぞれ詳しく解説していきます。
モーショングラフィックス
モーショングラフィックスとは、実際の俳優や女優を出演させた動画だけではなく、音と企業ロゴ・写真・デザイン・エフェクトにを用いて作成した動画のことを指します。
企業のロゴや企業のイメージに合ったデザインを図形・エフェクトを用いることで静止画やテキスト表示では表すことができないことも素早く、適切に伝えることが可能です。
そのため、非常にメッセージ性が強く、会社紹介や企業イメージの広告作成する際、サービス紹介動画といったあらゆる動画コンテンツに用いることができる動画の種類となります。
モーショングラフィックスは、実際に人物に出演してもらうわけではなく、全てデジタルで完結するため、ユーザーに視覚的負担をかけることはありません。
複数の情報を短時間でユーザーに伝える際や、テキストで表すと難しいロジカルな説明やメリットをわかりやすく説明することに適しています。
モーショングラフィックスでは、静止画よりも多くの情報を詰め込み、伝達することができるため、Web広告や企業サイト以外でも「電車の案内板」・「商品の宣伝」など様々なシーンで用いられています。
キャスティング型動画
キャスティング型動画とは、特定の人物のキャスティングを行い、広告動画に出演してもらうことを指します。
実際に人物に出演してもらう点が、モーショングラフィックスとは最大の違いと言えるでしょう。
キャスティング型動画のイメージとして「CM」が挙げられます。
CMの様に一定の認知がある俳優・女優・インフルエンサーを起用することで、新しい商品・サービスの販売、会社自体をを知ってもらうことが目的となります。
人気がある人物であれば、商品やサービスについて知らないユーザーに対しても訴求を行うことが可能になり、一気に知ってもらうことが可能です。
そのため、出演者の影響力を組み合わせて訴求できる点が最大の特徴となります。
しかし、キャスティング型動画を制作する上では、コストとトラブルに関するデメリットを把握しておく必要があるでしょう。
一定の認知がある人物を起用する際には、出演料も含め様々なコストが発生します。
また、万が一、出演者がトラブルを起こしてしまった場合、商品やサービスに関係のないことだとしても、イメージが悪くなる可能性が高いです。
そのため、キャスティング型動画は、メリット・デメリットを把握した上で制作する必要があるでしょう。
各種動画は目的や狙いによって動画のクオリティーや長さ、手法を選ばなければなりませんが、その動画によって製作費も大きく変わってきます。
各種動画の製作費は以下のシミュレーターで計算可能です。
- 動画マーケティングの概要
- 動画マーケティングの手法や種類一覧
- 動画の使い方、用途の種類一覧
- 動画自体の種類
- 自社にあった動画マーケティングの選定方法
自社に最適な動画マーケティング手法を選ぶには
動画の用途や手法は様々で自社にあった動画の導入をするためには、まずは自社の課題の洗い出しをすると手法の選定や必要な準備が考えやすくなります。
↓
自社のサイトや広告が現状どのように行われているかの分析をします。
↓
分析した結果以下のような状況でした
- 自社サイトにユーザーはある程度訪れているが、どれくらいのユーザーが問い合わせ等の行動を起こしているのか、自社サイト内をどのようにユーザーが見ているのかわからない
- リスティング等のWeb広告は利用しているが動画広告は未着手でどのように効果を改善して行けば良いかわからない
このように大まかにでも課題を抽出した上でどのように動画が活用できるのかを考えます。
自社サイトからのより多い問い合わせを獲得するためにはまず、現状としてデータが取れていないことが問題なので、ツール等を導入してデータを分析できる状態にします。
このように動画マーケティングの導入前の準備を行うことで、Webサイトに埋め込んだ動画をどれくらいのユーザーが実際にクリックして、動画を導入したことによりコンバージョンが増えているのか、といった検証を行うことができます。
動画広告だけでなく、リスティング広告等のランディングページ（LP）でも、動画を埋め込むことによりコンバージョン率が上がるケースも多いため、やはりデータを取れる体制の構築をすべきだという判断ができます。
動画の用途が決まり、データ等が取れる仕組みが作れたら、目的を達成するための動画制作の企画に進むことになります。
ここで大切なのは汎用的な動画を１本作ってあらゆる用途で使いまわしたくなるのですが、それだと結局どの用途でもいまいち効果の出ない動画になってしまうため、サイトに埋め込むためなのか、動画広告ようなのかといったことを先に決めることが大切です。
動画マーケティングの手法・種類まとめ
以上、動画マーケティングの手法・種類一覧と自社に合わせた動画の使い方を詳しく解説していきました。
動画マーケティングは様々な手法や種類が存在していますが、利用する際は自社に最適な手法を選ぶ必要があります。
最適な手法を選ぶためには、自社のサービス・商品と似たものを提供している競合がどういった動画コンテンツを配信しているかを入念にリサーチすることが重要です。
入念なリサーチを行った上で、競合に負けることない最適な手法、動画コンテンツを作成することが可能です。
今後動画マーケティングの企画を立ち上げる場合は、本記事で紹介している手法・種類を参考にしてみてください。
