モーショングラフィックス制作|モーショングラフィックス動画の用途・制作の流れ

モーショングラフィックス制作|モーショングラフィックス動画の用途・制作の流れ動画

近年、さまざまな企業で動画をプロモーションやブランディングに活用するケースが増えています。

文章よりも短時間でサービスの魅力を伝えられる動画は、消費者の購買意欲促進や認知度拡大に適しますが、制作費が高い点でデメリットです。

そのような中、実写動画よりも安い費用で制作できるモーショングラフィックスに注目が集まっています。

モーショングラフィックスではキャスティングが要らないため、コストを大幅に抑えられます。

そして、よりコストを抑えるには、動画制作の流れをよく理解しておきましょう。

流れを知っていると、自社でまかなえる作業の費用が抑えられるかもしれないからです。

そこで今回は、モーショングラフィックス動画の制作の流れを重点的に解説します。

モーショングラフィックス動画とは

モーショングラフィックス動画とは、ロゴやテキスト、イラストといった素材に動きや音を加えた映像表現方法です。以下の動画を見ればモーショングラフィックスを簡単に理解できます。

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上記の動画には実写がいっさい使用されていません。代わりに製品やロゴ、キャラクターをアニメ映像のように表現しています。

もともとは静止画であるイラストや文字に動きを加えることで、ポップでコミカルなイメージが作り出されていることが分かります。

イラストや文字といった素材を活用するモーショングラフィックスは、実写動画とは違いキャスティングが必要ありません。

その分、制作費を安く抑えられる点がメリットです。

さらに、映像に動きを付けることで視聴者の印象に残りやすいため、商品やサービスの紹介動画やプロモーション用の動画に向いています。

モーショングラフィックス制作の目的(作成した動画の用途)

実写動画と比較すると、モーショングラフィックス動画のほうが映像表現の幅が広がります。

たとえば「羽の生えた人間が空を飛ぶ」など実写では表現が難しい映像でも、モーショングラフィックスであれば容易に表現できるからです。

映像表現の幅が広いということは、それだけさまざまな用途に活用できることを意味します。

以下はその用途の一例です。

用途

主な内容

商品・サービス紹介動画

自社商品やサービスを利用するメリット、魅力を全面的に紹介する動画。
文章よりも端的にメリットや魅力を伝えられ、視聴者の印象にも残りやすい。

ブランディング動画

ブランドのイメージアップにつながる動画。
モーショングラフィックスなら素材の動き方や
BGMによってブランドイメージを表現しやすい。

動画コンテンツマーケティング

動画をコンテンツ化し、自社に対する認知度拡大や話題性を高める際に役立つ。アニメやドラマ仕立て、エンタメ性のあるコンテンツにすることで、SNSで拡散されることも。

採用動画

新卒・中途採用のための自社PRを行う動画。
求人広告では伝えづらい、社内の雰囲気や働き方のイメージなどを映像で端的に表現できる。

モーショングラフィックスは上記のように活用されることが一般的です。

まずはモーショングラフィックスを活用する目的を決め、そこから目的に合った用途を検討するとよいでしょう。

たとえば商品の販売数量を増やしたいなら、商品紹介動画を活用するのが向いています。

用途のほかに動画の発信方法も決めておくことが重要です。モーショングラフィックス動画の発信方法には次のような種類があります。

発信方法

主な内容

Webサイトへ埋め込み

自社のWebサイトやオウンドメディア、ECサイト、広告から流入するランディングページなどへYouTube動画URLを埋め込む方法。
商品・サービスを紹介する文章や画像と共に動画を掲載することで、読者の購買意欲を高められる。

動画広告

YouTubeなどに投稿された動画の内部に広告動画を掲載する方法。
まだ自社製品を知らない人や、自分のニーズを把握していない潜在層に商品・サービスを訴えかける場合に最適。

定期メールや資料等への添付

会員への定期メールやDMに動画を掲載する方法。
既存顧客へ
Webサイトへの再訪問を促したり、リピート購入を勧める際に便利。

モーショングラフィックス動画の用途や発信方法まで明確にしておくと、どのような動画を制作するかというイメージがまとまりやすくなります。

モーショングラフィックス動画制作料金相場

モーショングラフィックス動画を制作するには、特に編集作業において専門的な知見が求められます。

グラフィックソフトを使って素材に動きや音を加えるにしても、専門的な技術や知識が必要だからです。

こうした専門的なハードルが高いことから、モーショングラフィックスを得意とする動画制作会社に依頼することをおすすめします。

動画制作会社に依頼する場合の料金相場は以下の通りです。

動画の長さ

動画の品質

料金相場

1分未満

1015万円

1550万円

1分~3分未満

3050万円

60150万円

3分~

50万円~

150万円~

さらにハイクオリティな動画に仕上げたいという場合は、映像にエフェクトや加工を施すこともできます。

この場合の追加費用は以下の通りです。

エフェクト・加工内容

料金相場

ナレーション費

510万円

サウンドエフェクト

5万円前後

カラーグレーディング

1030万円

CG加工

100150万円

3D加工

100150万円

映像制作にかかる費用は、上記の通り制作会社によって大きな差があります。

低品質でも短納期で価格が安い場合や、高品質な映像をじっくりと時間をかけて仕上げるなど、制作会社によって特徴に違いがあるので、目的や予算、スケジュールに応じて選び分けましょう。

自社の制作したい動画の料金に関してはこちらから動画制作の料金しミューレーションができますので利用してください。

モーショングラフィックス動画の活用事例

実写動画よりも安く制作できる、視聴者の印象に残りやすい映像に仕上がるというメリットから、最近は企業でモーショングラフィックスを活用するケースが増えています。

そうした事例を知っておくと、実際に動画制作を行う際の参考になります。自社の業種やサービス内容に合わせて参考動画を探してみましょう。

IHI

IHI 60s

総合重工業メーカーである「IHI」の企業紹介動画です。

一口に重工業メーカーと言っても、一般的な人からは、どのようなサービスを提供しているかという点が分かりにくい印象があります。

そこでモーショングラフィックスを活用し、提供しているサービスを具体的かつソフトなイメージで表現しています。

映像に登場するビルや車、橋、飛行機など、私たちの生活に欠かせない重要なインフラを支えていることが感覚的に理解できます。

それぞれの物体を表現するために、「IHI」というロゴをうまく活用している点がポイントです。

自社のロゴとモーショングラフィックスを巧みに組み合わせた、優れた事例と言えるでしょう。

au

【au未来研究所】5Gのある未来の暮らし

携帯キャリアの「au」と総合建設会社の「大林組」の共同事業「au未来研究所」のプロモーション動画です。

最新通信規格である5Gを活用することで、今後の災害支援がどのように変化するかを分かりやすく解説しています。

災害の映像を実写でそのまま表現してしまうと、リアルで生々しい描写となり、不快に感じてしまう視聴者もいるはずです。

そこでモーショングラフィックスを活用し、生々しい描写をソフトに和らげています。

建物や道路、木など、一つひとつの素材が丁寧に映像化されている点も特徴の一つです。

羽田空港(国土交通省)

羽田空港のこれから ~飛行経路を見直し、2020年に向け国際線の増便を図ります~

国土交通省のYouTube公式チャンネルで公開されている、羽田空港の増便取り組みを解説する動画です。

お役所という硬いイメージはいっさいなく、モーショングラフィックスを活用してソフトなイメージに仕上がっています。

こうした政治的な内容は文章にすると難解で、理解が難しい性質があります。

この動画では、ナレーションに合わせてモーショングラフィックスを適宜挿入することで、視聴者がより内容を理解しやすいよう工夫が凝らされています。

複雑な商品やサービスを扱う企業にとっては、大いに参考になる事例と言えるでしょう。

AREX

[公式] アーレックス TVCM タイポグラフィ篇

デザイナーズ物件を得意とする名古屋の建築会社「AREX」のプロモーション動画です。

文字をデザインとして美しく並べる、タイポグラフィの手法を使用しています。

「注文住宅」や「豊かな街並み」、「独創的」といったさまざまな関連語句を使用し、それらをビルのように組み上げて一つの街並みを表現。

先鋭的でオシャレな印象を受けます。自社のサービス内容とモーショングラフィックスをうまく活用した事例です。

ヘーベルハウス

【TVCM】「FREX AXiii誕生」編 | ヘーベルハウス

ハウスメーカーのヘーベルハウスが提供する「FREX AXiii」のプロモーション動画です。

15秒という短い動画ですが、モーショングラフィックスがふんだんに活用されており、非常に印象に残りやすい点が特徴です。

「先鋭的」「高級感」といったブランドイメージが、文字のフォントやイラストの動きによってうまく表現されています。

映像とブランドイメージを統一するには、フォントや素材の動き方など細かい箇所を重視する必要があることが分かります。

モーショングラフィックス動画の制作・作成の流れ

最後に、モーショングラフィックス動画を制作する流れをご紹介します。手順は以下の通りです。

  1. お客様の要望をヒアリング
  2. ヒアリングした内容に沿ってシナリオ設計
  3. 絵コンテ作成
  4. 素材作成
  5. 映像編集
  6. ナレーション
  7. 試写
  8. モーショングラフィックス動画完成

上記の流れは映像制作会社に依頼した場合を想定しています。

映像制作のプロが動画を制作する場合でもこのような複雑な工程を必要とするため、時間を有効活用するためにも制作会社に任せることをおすすめします。

お客様の要望をヒアリング

まずはお客様から、紹介したい商品やサービスの内容を基に動画イメージをヒアリングします。

この動画イメージが作品の完成度に大きく影響するため、事前にしっかりと考えておきましょう。

たとえば、ブランディングやサービス紹介など、どのような用途で動画を利用するのかといった点や、ロゴやキャラクターのデザイン、動きのイメージ(コミカル、スタイリッシュなど)などを伝えていきます。

他社のモーショングラフィックス動画を参考に、「このような雰囲気に仕上げてほしい」と伝えるのもよいでしょう。

おおよそのイメージが固まると、大まかな予算とスケジュールについても話し合います。

ヒアリングした内容に沿ってシナリオ設計

シナリオとは、動画を構成するストーリーのことです。

「冒頭にユーザーの悩みを紹介し、その後に商品のメリットを伝える」といったように、動画の流れを作成していきます。

シナリオの質が悪いと動画で伝えたい情報がユーザーに伝わりづらく、コンバージョンにもつながりません。

よって事前に明確なシナリオを設計することが大切です。

シナリオの内容が良ければコンセプトが明確な動画に仕上がるだけではなく、スムーズな作業を可能とし、短い納期で動画を完成させることができます。

絵コンテ作成

絵コンテとは、設計したシナリオにセリフやアングルといった細かい情報を付け足したイメージ図です。

その図をデザイナーや編集者などの間で共有することで、各作業者が作品の完成形をイメージしやすくなります。

素材作成

モーショングラフィックスでは、文字やイラスト、ロゴなどが中心となって映像を構成するため、素材は非常に重要な要素となります。

Adobe After Effectsなどのソフトを使い、既存のテンプレートから素材を作成することもありますが、専用のグラフィックソフトを利用して一から素材を創作することがほとんどです。

映像編集

モーショングラフィックスにおける編集とは、作成した素材を組み合わせて映像を構成する作業を言います。

文字やイラスト、ロゴなどの素材に実際に動きや効果音を付けながら完成形に近付けていきます。

動画の尺の調整やテロップ挿入なども、編集作業の一つです。

ナレーション

ナレーションが必要な場合は、映像編集が終わった段階で音入れを行うケースもあれば、モーショングラフィックス動画の場合には、先に原稿に沿ったナレーションを制作して、それに合わせてモーショングラフィックスを制作するケースもあります。

複雑な説明を要するサービスを紹介する場合、もしくはテロップを挿入するケースでは、ナレーションを入れたほうが視聴者の理解度が高まります。

ブランディング動画を制作する場合は、あえてナレーションを入れず、素材の動きとBGMだけで映像を表現するケースも珍しくありません。

試写

試写とは、完成した映像をお客様に見せて仕上がりを確認する作業です。

映像の細かい箇所を修正してほしい場合はこの時点で伝えます。

修正が大がかりになると追加費用が発生することもあるため、ヒアリング段階で具体的なイメージを伝えることが大切です。

モーショングラフィックス動画完成

試写の段階で問題がなければモーショングラフィックス動画が完成します。

後はお客様に動画を納品して作業はすべて完了です。

モーショングラフィックスの制作・作成はまず企画から

モーショングラフィックス動画の制作は事前の目的に合わせた企画や利用シーンの想定が最も大切です。

弊社では目的に合わせた企画からディレクション、制作まで承っておりますので、ぜひご相談ください。

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