BtoBのプロモーション動画制作と利用法について|ターゲット企業へ届き成果に繋がるPR動画

BtoBのプロモーション動画制作と利用法について|ターゲット企業へ届き成果に繋がるPR動画動画

現在、さまざまな企業でマーケティングに動画を活用するケースが増えています。今回お伝えするプロモーション動画も、動画マーケティングによる施策の一つです。

プロモーション動画は主に商品やサービスの魅力を伝える役目を果たし、商材の特徴やメリットを視覚的に伝えることができます。

営業の際に複雑なロジックや説得力が必要な場合でも、映像を使って直感的に商品をPRできるため、特にBtoBビジネスに向いています。

今回は、BtoBビジネスにおけるプロモーション動画制作や利用方法、活用事例などをご紹介します。

特に、さまざまな企業の活用事例を知っておくと、実際に動画を制作する際の企画作りに役立つため、参考にしてください。

BtoBビジネスとプロモーション動画は好相性

プロモーション動画とは、商品やサービスの販売促進を目的とした動画を指し、商材の特徴やメリットを視覚的に訴求できます。

従来、BtoCを対象としたプロモーション動画が制作されることが多かったものの、いまではBtoB向けのプロモーション動画も主流です。

もともと商品やサービスの良さを訴えかけるプロモーション動画は、BtoBビジネスと相性が良いといえます。

なぜなら、BtoBビジネスではBtoCビジネスに比べ、購買や契約時により複雑なロジックや説得力が求められるからです。

プロモーション動画を発信すると、こうしたロジックや説得力を視覚的に伝えることができます。

また、BtoBビジネスで扱う商材は、BtoCビジネスの商材に比べて単価が高い傾向にあります。

つまり、商品単価に対する宣伝費やマーケティング費により資金を投じやすいため、動画のような資産性の高いマーケティングツールにも投資しやすいといえます。

BtoBのプロモーション動画の制作について

BtoB向けのプロモーション動画を制作するには、主に次の2点に注意する必要があります。

  • ターゲットを明確に絞る
  • 利用する場面に合わせて制作する

ターゲットを明確に絞る

まず、プロモーション動画で利用する商材に合わせてターゲットを明確に絞り込みましょう。

それにはプロモーション動画の用途を考えることが大切です。

プロモーション動画を発信する用途は企業によって異なります。

たとえば、新規顧客の獲得を目的にする場合でも、プロモーション動画を広告に活用して世の中に広く情報を伝えたいのか、それとも自社サイトに掲載して能動的な消費者や既存ユーザーに訴求するのかなど、それぞれの企業によってリーチ方法は違います。

そのため、上記のようなリーチ方法を明確にし、そこからターゲットを絞り込みましょう。

リード(見込み顧客)を獲得したい場合は広告による発信が向く一方、情報共有やユーザーとのコミュニケーションを目的とした既存顧客への訴求には自社サイトへの掲載といった形が向いています。

利用する場面に合わせて制作する

次に、プロモーション動画を活用する場面に合わせて企画や構成、内容を考えていきましょう。

プロモーション動画を活用する場面とは、たとえばYouTubeでコンテンツとして発信したり、動画広告を活用する、ほかにも自社サイト内へ埋め込むといった方法のことです。

プロモーション動画を活用する場面によって、動画の企画や構成、内容が大きく変わります。

仮にYouTubeのコンテンツとしてプロモーション動画を発信する場合、意識して検索ユーザーを獲得し、動画へのアクセス数を増やさなければなりません。

よって、質の高い動画を制作するだけではなく、タイトルや概要に独自性を持たせたり、ユーザーを惹きつけるようなサムネイルを用意するといった工夫が必要です。

動画制作では種類やクオリティー、長さによって料金が変わってくるため、制作したい動画の費用感をシミュレーターで把握するようにしてください。

動画制作お見積もりシミュレーション

BtoBプロモーション動画のよくある制作パターン

BtoBビジネスにおいてプロモーション動画が活用されるのは、主に次のようなシーンです。

  • 営業資料を動画化する
  • サービス・商品紹介動画
  • ブランディング
  • 動画広告用動画
  • インタビュー動画

営業資料を動画化する

顧客との商談時に紙ベースで伝えていた営業資料を、プロモーション動画として活用するケースもあります。

初めて訪問する企業に対しては自社の実績を紹介したり、商品の購入を検討するリードに対して製品ラインナップを映像として伝えるなど、いずれも短時間で視覚的に訴えかけられる点がメリットです。

タブレットやモバイルPCにデータを保存しておけばいつでも顧客に提示でき、持ち運びにも優れています。

また、企業や商品を紹介する動画としてYouTubeチャンネルのトップページへ固定させたり、公式サイトでユーザーが最初に目に触れる場所に掲載するなど、さまざまな活用方法があります。

事例の一つとして、長塚電話工業所の営業資料用動画をご紹介します。

可変指向性対面マイク【ピアボイス】紹介動画

同社が提供する可変指向性対面マイク「ピアボイス」の機能や性能を案内する動画です。

本来であれば紙の資料を使って対面で内容を案内するところですが、動画にすることでチャンネルや公式サイトを訪れた幅広いリードに訴求できるほか、一度商談を行った顧客に対してもデータとして再度送信することもできます。

サービス・商品紹介動画

BtoBビジネスでは、BtoCの商材に比べて商品やサービスの内容が分かりづらいケースも珍しくありません。

たとえば、社内ネットワークを使って社員間の情報共有をスムーズ化するグループウェアなど、文章や画像だけでサービスの特徴やメリットを伝えるには無理があります。

そこで、プロモーション動画を活用することが効果的です。複雑な商材だとしても映像を使って視覚的に表現でき、数分程度で商品やサービスの魅力を伝えられます。

サービス・商品紹介をうまくプロモーション動画に活用する事例としては、顧客関係管理ソフトなどを販売するSalesforce(セールスフォース)が代表的です。

Salesforce Inboxのご紹介 | Salesforce

同社のソフトの実際の画面を使い、特徴やメリットを分かりやすく訴求しています。

文章にすると複雑な内容ですが、動画にすることで1分40秒の短い時間におさまっています。

短時間ではありますが、動画を視聴することで「具体的にどのような使い方ができるか」をユーザーがイメージしやすくなります。

自社の商材に興味をもち、自社ホームページへ訪問してくれたターゲットに見せることにより、資料請求や問い合わせといったコンバージョン率を上げる効果もあります。

BtoBビジネスでもターゲット企業に届くようにインターネット広告を活用している企業も多くありますが、インターネット広告を見たターゲットはその広告ですぐにコンバージョンをしないケースが多く、その広告主のホームページで情報収集をすると考えられます。

そういった意味では自社サイトにプロモーション動画を埋め込んでおくことで、広告等で得たアクセスを間接的にコンバージョンに結びつける役割もあり、あらゆるマーケティング活動の効果を向上させる効果があると言えます。

ブランディング

ブランディングとは、ブランドの価値を既存ユーザーと共有し、企業や商品への信頼度を向上させてリピーターやファンに育成する施策です。新しい商品やサービスをリリースした際、その商材をPRする目的で既存顧客へ動画を訴求することで、リピート注文につながる可能性が芽生えます。

たとえば、喫茶店のコーヒーの原材料となるクリームパウダーを製造するKievit(オランダ)のブランディング動画は非常に革新的です。

FrieslandCampina Kievit Creamers

メイキング動画

FrieslandCampina Kievit Creamers The Making of

 

上記は、同社が販売する新商品「Creamer 2.0」のプロモーション動画です。商品の高級感やクリームの滑らかさ、泡立ちの良さなどを表現するため、プロモーション動画として制作されました。

従来、ブランドや商品の信頼感を高める表現が多いブランディング動画ですが、あえて革新的なイメージを視聴者に訴求することでプロモーションを行っています。

こういった動画も自社サイトに埋め込んだり広告として配信すると効果的でしょう。

動画広告用動画

広告用としてプロモーション動画を活用するケースも少なくありません。

プロモーション動画をYouTubeで公開したり、自社サイトに埋め込んだ場合は能動的なユーザーのアクセスを待つ必要があり、受動的なマーケティングといえますが、広告を発信することで企業が自発的に広範囲のユーザーへ情報を発信できます。

また、動画の長さを比較的自由に決定できるのも広告動画のメリットです。

たとえば、テレビCMの場合は放映時間30秒を最小単位とし、秒数ごとに料金が発生します。

一方の動画広告はCPV(動画が1回視聴されたときにかかったコスト)やCPM(広告が1,000回表示されるごとに料金が発生)で課金するケースが多く、1分を超える動画も掲載できます。

広告の種類によってはBtoBならではのターゲティング(特定の商材に興味を持っているターゲット向け)して配信することもできるので、動画広告はBtoBマーケティングでも必須になっていくと考えられます。

インタビュー動画

実際に商品やサービスを購入したユーザーへのインタビュー動画を活用するケースもあります。購入を検討する別のユーザーにとっては貴重な意見が聞けるため、購買意欲を喚起する手段として最適です。

顧客へインタビューを行う際は、動画を撮影する前にしっかりと構成を練っておきましょう。

たとえば、「サービスを使う以前はどのような悩みを抱えていたか」から始まり、「サービスを使うことで以前の悩みがどのように解決したか」と、ビフォーアフターを意識すると視聴者に伝わりやすくなります。

顧客へのインタビュー内容をうまく動画へと落とし込んでいるのが、業務改善用クラウドサービスを提供するサイボウズです。

株式会社ダイワ様 kintone導入事例動画

同社が提供する「kintone」を実際に使った顧客へのインタビューが中心です。

編集にも工夫を凝らしており、動画の冒頭でサービスを使うメリットを短時間で説明することで、視聴者が続きが気になるよう心理的な面も配慮されています。

BtoBプロモーション動画の事例

最後に、BtoBビジネスで活用されるプロモーション動画の事例をご紹介します。

プロモーション動画はYouTubeの企業公式チャンネルで公開されていることも多く、さまざまな事例を参考にすることで自社に最適な動画を制作しやすくなります。

株式会社ベーシック

「誰でも作れる、修正できる」篇(30秒)フェレットワン|ferret One

オールインワンマーケティングツール「ferret One」を提供する株式会社ベーシックのプロモーション動画です。上記の動画は、ferret Oneの特徴やメリットを約30秒で伝えるシンプルな内容となっています。

また、そのほかにもferret Oneの詳しい使い方を紹介するプロモーション動画も投稿されています。

ferret Oneデモ動画_TOPページの作り方_一部

こちらは実際にferret Oneを使用してWebサイトを更新・編集作業を録画した動画コンテンツです。動画の長さは約4分30秒。視聴者にとっては、動画によってツールの使い方を瞬時に理解することができるため、購買意欲を向上できる点がメリットです。

ferret Oneの公式サイトによると、プロモーション動画を公開することで1ヶ月間のCTRが1.23倍、CVRが25.8倍にも改善しています。特にマーケティングツールや生産性改善用のソフトなどは使い方や効果がイメージしにくいため、そうした内容が視覚的に分かりやすい動画との相性が良いといえるでしょう。

株式会社SmartHR

SmartHR テレビCM 「入社書類を、オンラインで」篇(15秒)2021年春Ver. 冒頭コメントあり

クラウド労務ソフト「SmartHR」を提供する株式会社SmartHRは、自社YouTubeチャンネルやサービスページ、広告などでプロモーション動画を活用しています。

上記は、テレビCM用に15秒程度の映像にまとめたプロモーション動画。

また、SmartHRの各種機能が分かる動画も公式チャンネルで公開しています。

SmartHR — 各種機能の紹介

自社サービスページに動画を掲載することで、アクセスがあったリーチに対してSmartHRの特徴やメリットをピンポイントに伝えることができます。

同社の「急成長を続ける SmartHR が実践するBtoB SaaS マーケティング戦略(28ページ)」によると、動画広告を掲載することでCPAが40%削減、CTRは200%改善するという効果をあげています。

ヴイストン株式会社

企業受付 for Sota プロモーション動画

コミュニケーションロボットや二足歩行ロボットを開発するヴイストン株式会社。同社が提供するBtoB製品「企業受付 for Sota」のプロモーション動画です。

対応の譲り合いや業務管理の難しさ、担当者を探す面倒さなど、受付業務における悩みを動画として可視化。その内容をユーザーに共感してもらうことで商品の購入を促進しています。

実写で表現しづらい部分はモーショングラフィックスで補完することで、商品の良さやPRポイントが分かりやすくなっています。

ヤマト株式会社

テープノクリップフセン

ヤマト株式会社は、糊を原料とした事務用品を製造するメーカーです。上記は、「テープノフセン」という製品を紹介するプロモーション動画で、営業用資料を短時間の動画にまとめています。

ほかにも、企業の歴史を紹介するプロモーション動画やオンライン展示会向けの動画など、さまざまな方法で活用しています。

KINGSOFT Japan

WPS Office│導入事例動画「株式会社らしんばん」

オフィスソフト「WPS Office」などを販売するKINGSOFT Japanのプロモーション動画です。実際にWPS Officeを利用した顧客へインタビューし、ソフトの使用感や活用方法などを紹介しています。

数あるオフィスソフトの中から同社製品を選んだ理由や、実際の業務を想定したソフトの活用方法などが紹介されており、動画を観た視聴者が購入後の使用感をイメージしやすい点が特徴です。

GRATUS(グラタス)

未来につながるウェブ戦略を

Webマーケティングを専門とするコンサルティング会社GRATUS(グラタス)のプロモーション動画です。冒頭で他社コンサルタントとGRATUSの違いを解説し、「同社ではどのようなことWeb戦略を提案できるのか」を具体的に紹介しています。

モーショングラフィックスを使って視聴者に分かりやすく映像を表現している点が特徴です。実写部分は一切なく、動画のほとんどがアニメーション映像になっているため、初めて同社を知る人でも馴染みやすい印象を受けます。

Google(グーグル)

Google Adwords活用事例のご紹介 ver.1

広告出稿サービスのGoogle Adwords(グーグル・アドワーズ)は、広告を活用して売上を伸ばそうとする企業にもサービスを展開しています。

上記は、そうした企業がGoogle Adwordsを活用したインタビューや事例を紹介するプロモーション動画です。

実際にサービスを導入した「一風堂」「レンタルバイク スズキ」「ホテルモントレ」の3つの事例が紹介されており、利用を検討する視聴者はリアルな導入理由や導入後の効果を聞くことができます。

BtoBビジネスでは顧客との信頼を醸成することが大切なので、利用者の生の声を忠実に表現したインタビュー・事例動画は相性が良いといえるでしょう。

BtoBのプロモーション動画制作は目的に合わせて

BtoBのプロモーション動画制作で最も大切なのは目的を明確に定めて、目的の達成に合わせた動画を制作することです。

長期的に利用する資産としてのプロモーション動画なのか、動画広告用に短い動画をたくさん制作するのか、熟考のうえで制作に取り掛かるようにしましょう。

BtoBのプロモーション動画制作に興味のある企業様はぜひお問い合わせください。

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